ファンタシースターII 還らざる時の終わりに
メガドライブ専用ソフト
1989年3月21日発売 定価8,800円
6M+B.B(4)
プロローグ |
アリサ……アルゴル太陽系の平和を取りもどすために戦った勇気ある少女。この「ファンタシースターII」は、彼女の活躍がすでに伝説となった、1000年後のものがたりである。 |
* * * |
アルゴル太陽系第二惑星モタビア星は、かつて砂漠ばかりの荒れはてた惑星であった。しかし、いつのころからか、マザーブレインと呼ばれる巨大コンピューターがもたらされ、今では緑豊かな惑星へと変貌を遂げていた。 マザーブレインが気象や食料生産を緻密に管理しているため、人々は、物質的に何ひとつ不自由のない生活を送ることができた。そんな平和な暮らしは、これからも永遠に約束されているかのように思えた……。 ところが、数年前から異常なできごとが起こり始めた。今までに見たこともないようなバイオモンスター(悪性生物)が大発生し、人々を襲い、農作物を食い荒らし始めたのである。なぜバイオモンスターが発生したのか、また、どうすれば取り押さえることができるのか……戦いを忘れ、平和に慣れきった人々は驚き、絶望にうちひしがれるだけで、なすすべを持たなかった。 だが、そんな中にも、ごくわずかだが、戦う意思と誇りを忘れぬ戦士たちがいた。そのひとり、モタビア州政府のエージェントの青年は、異変の謎を追い、再び平和を取りもどすために旅立った。 彼を待ち受けるものは、いったい何か? そして、アルゴル太陽系に秘められた謎を解くものは?! |
(マニュアルより) |
ゲームの紹介 |
’88年10月29日、伝説の名機「メガドライブ」が発売され、初期のキラータイトルとして「ファンタシースターII」は世に登場しました。当初はMark-III版として企画され、開発期間が短かった(約6ヶ月)事もあってか、厳しいゲームバランスとなっております。そういえば当時のメガドライブソフトのマニュアルには、謎の穴が空いていました。手帳に挟んで欲しかったのでしょうか?? 舞台は前作の約1000年後、AW1284年の惑星モタビアから物語は始まります。世界観はよりSF色の濃いものとなり、前作とは大分雰囲気が変わっていますが、アニメーションする戦闘シーンや魅力的なキャラ作りなどは継承され、アルゴル太陽系を舞台に壮大な物語が展開していきます。 今作も4人パーティ編成ですが、仲間は8人に増え、その中から自分でパーティを編成することになります。選択する楽しみが増えた分、全く相手にされないキャラが出るなどの悲劇も生まれました。この仲間達の多くが、物語に深く絡まらなかったのが残念です。 戦闘アニメーションもより派手で滑らかになり、パーティキャラも画面内に登場し、ROM容量の大半を使い果たしているのではないかと思うほどの多彩な動きを見せてくれます。ジューサーの化物のような敵が、いきなりカッコイイ人型ロボットに変形する様に驚きを隠せませんでした。他のモンスターも、アクションゲーム並の様々な動きでユーザーの目を楽しませてくれます。ただ、背景が無くなってしまったのが残念であります。 前作の特徴のひとつでもあった3Dダンジョンは廃止され、本体の機能を活かした2重スクロールする、画面見下ろし型の2Dマップになりました。しかし、これが非常に見にくく、複雑怪奇なマップデザインも相俟って、多くのユーザーからは不評でした。このゲームの最大の敵は、このダンジョンマップなのかもしれません。 謎を含んだラストも新鮮でした。 |