ファンタシースターコレクション
サターン互換機専用ソフト
1998年4月2日発売 定価4,800円
CD-ROM メモリーバックアップ
ゲームの紹介 |
当時、「セガ往年の名作を完全移植で」というコンセプトの元、セガサターンで展開されていた「SEGA
AGES」(逆から読んでもSEGA AGES!)シリーズとして、このソフトは発売されました。 アーケードゲームの移植が中心であった同シリーズでしたが、コンシューマから移植された数少ないタイトルの一つです。ファンからの熱いラブコールに応えてくれたセガに感謝感激であります。 内容は、シリーズ4作の完全移植となっています。本編は基本的に、バグも含めオリジナルに忠実に移植されていますが、ユーザーフレンドリーな改良が施されている箇所もあります。 「I」では、ゲームスタート時に、メッセージ表記を「平仮名」「片仮名」から選べるようになっています。確かに全て片仮名表記は読み辛いものがありましたので、嬉しい配慮です。サウンドはもちろんFM音源版を再現。PSG音源とFM音源、どちらかを選択出来るようになっていたら尚良かったかと思います。それと、ドット比率の問題からなのか、ゲーム画面が妙に縦長で、オリジナル版のファンには少し違和感を感じてしまいます。 「II」では、歩くスピードを選択できるようになっています。オリジナル版では歩行速度が遅かったので、有り難い機能ですね。しかし落とし穴の多いダンジョンでは、より慎重に移動しなければなりません。 「III」では、「II」と同じく歩行速度の選択に加え、セーブ箇所が2つから4つに増えています。マルチシナリオということもあり、繰り返しプレイすることになりますので、これも嬉しい配慮ですね。 「IV」に関しては、ランダムエンカウント時や戦闘終了時等に少々長いディスクアクセス時間が発生してしまいます。「I」〜「III」でもディスクアクセスは入るのですが、気になる程ではありません。元がとてもテンポの良い作品でしたので、非常に残念なところです。それ以外はオリジナルからの変更点はありません。 ゲームの移植以外の部分では、当時のテレビCM4本のムービーと、シリーズに関するイラストや漫画を観賞することができます。 CMムービーは、リアルタイムで見ていた人には懐かしさいっぱいですね。やはりセガのCMは、最後に「セ〜ガ〜」のジングルが入らないとしっくりきませんね。ムービーの画質が荒いのが残念です。 イラストギャラリーの方は、枚数こそ多いものの、せめて拡大縮小の機能くらいは欲しかったところです。設定資料もあれば尚良かったのですが……。 他に気になる点といえば、セーブのファイルサイズが大きく、サターン本体内蔵セーブメモリだけでは少々心もとない。マニュアルに誤植が多いのも難点。 個人的には「テキストアドベンチャー」やゲームギアの作品も入れて欲しかったところですが、このボリュームで4800円ならば、充分お買い得な一品ではないでしょうか。 |