プロローグ
そのころ ぼくは まいばん わるいゆめに うなされていた。 ひとりの しょうじょが きょだいな あくまのように まがまがしい かいぶつと たたかっているのだ・・・ ぼくは ちかくで それを みているのだが うごくことも できず こえも だせず しょうじょが まものに いためつけられるのを ただ みていることしか できないのだった・・・ そして しょうじょが ちから つきようと しているところで ぼくは めがさめる。 よあけの ほのぐらい へやのなかで ぼくは いいようのない かなしみに とらえられ こみあげてくる なみだを ひっしに こらえるのだった・・・ ぼくの なまえは ユーシス。モタビアの しゅと パセオで エージェントとして はたらいている。ぼくは あたまをふり あたまから ゆめを おいだそうとした。 マザーブレインという きょだいな メインコンピューターが せかいを しはいする げんだいに おいて、ゆめなどという あいまいな ものに センチメンタルに なるなんて ナンセンスいがいの なにものでもない。 よのなかの できごとは すべて デジタルな データに おきかえられるものなのだから・・・ ぼくは まどをあけ あさのくうきを すいこんだ。すがすがしい くうきが からだのなかを とおりぬけ、ゆめに とらわれていた じぶんが あらいながされていくような きがした・・・ |
(セントラルタワー) おはよう ユーシスくん。げんきかね。 モタビアのそうとくである わたしのもとで きみが はたらいて もう2ねんちかくになる。 いまから わたしが きみに たのむことは これまでで もっとも たいへんな しごとに なるだろう。なぜなら これは モタビアの みらいに かかわる じゅうだいなことだからだ。 きみも しっているだろうが このアルゴルは マザーブレインによって そだてられてきた。 わたしの そうとくとしての しごとは マザーブレインの けいかくが じゅんちょうに すすむように することだった。 わたしは マザーブレインのおこなうことには まちがいは ないと しんじてきた。 だが いま このモタビアに はびこっている バイオモンスターは あまりにも ひどすぎる。 なぜ バイオモンスターは うまれたのか、そして それを おさえるには どうしたら よいのかを われわれは じぶんで さがさねば ならない。 ユーシスくん、きみの しめいは バイオシステムへ いって、そこにある システムレコーダーを とってくることだ。 その データを しらべれば バイオシステムが なぜ モンスターを つくりだしてしまったのかが きっと わかるだろう。 ユーシスくん、きみが ぶじ システムレコーダーを とってかえってくることを こころから いのっているよ。では また あおう! |
(自宅) いえにもどり たびのしたくを していると しんぱいそうな かおをした ネイが あらわれた。 ユーシス「ネイ、しばらくのあいだ おわかれだ。ぼくが いなくても しっかり やっていくんだよ。」 ネイは ぼくのかおを じっと みつめていた。そうだ。ネイと であった あのときも ネイは こんなふうに ぼくを みつめていたっけ。 あれは 7かげつほどまえの ことだったろうか。 バイオモンスターと にんげんの さいぼうを かけあわせることによって うまれたネイは ひとびとから うとまれ にくまれたあげく ころされかかって いたのだった。 ユーシス「ぼくが きみをたすけたときは きみは まだ ちいさかったけど いまはもう ひとりでも だいじょうぶだろう? それに ぼくの たびは もしかしたら とても きけんなものになるかも しれないんだ。きみを きけんなめに あわせたくないんだ。わかってくれるね。すこしの あいだだったけど きみみたいな いもうとがいて たのしかったよ。」 そういって なだめても、ネイは ドアのまえに たちはだかって ぼくを いかせまいとした。 ネイ「ユーシス、おねがい! ネイも つれてって。ユーシスのためなら なんでもするから!」 ぼくが、ふくろを もち、たちあがっても あくまでも ネイは ドアのまえを うごこうとせず しかたなく ぼくは ネイをつれていくことにした。 |
パセオ
(ライブラリ) ようこそ! ここは、ライブラリです。 ユーシスさんたちは システムレコーダーを とるために バイオシステムへ いくそうですね。 ここで しらべものを していくのでしたら どうぞ ファイルを えらんで ください。 【モタビアの歴史】 かつて モタビアは さばくばかりの あれはてた とちでした。ところが マザーブレインが モタビアに もたらされてからは、モタビアは みどり ゆたかな ほしに なりました。 それは バイオシステムや アメダスといった システムを つくり、マザーブレインの ちみつな けいかくに もとづいて かいはつを おこなって いったからなのです。 【バイオシステムとは】 バイオシステムは モタビアの とちに あった せいぶつを ひんしゅかいりょうして つくりだすところです。アルゴルの あらゆる せいぶつの DNAデータが ほぞんされています。 モタビアを アルゴルで いちばんの のうぎょうの ほしに かえることが できたのは この バイオシステムの おかげなのです。ところが 2ねんまえに バイオシステムで おきた じこにより にんげんに ひがいを あたえる せいぶつが はっせいして しまいました。これは バイオハザードと よばれるもので、ただちに バイオシステムは へいさされましたが いまだに げんいんや かいけつさくは こうひょうされて いません。 【アメダスについて】 アメダスというのは モタビアの てんきを ちょうせつするシステムです。きおんの じょうしょうを おさえたり あめを てきどに ふらせたり するのです。 もともと あめが ふらず みずの とぼしい モタビアにとって、アメダスは もはや なくては ならない そんざいなのです。 【ダムについて】 モタビアの みずうみからは ひがし にし みなみ きたの 4ほうこうに のびる かわが あります。 それらの かわと みずうみの あいだには ダムが もうけてあり、みずうみから かわに ながれる みずの りょうを ちょうせつしています。4つのダムの なまえは グリーンダム イエローダム レッドダム ブルーダムで、ダムに はいるためには それぞれの いろの カードが ひつようです。 それらの カードは コントロールタワーのなかに あるとの ことですが、どのまちに あるのかは ひみつに なっています。 【マザーブレインとは】 マザーブレインは アルゴルのせかいすべてを うごかす ちからを もった きょだいな コンピューターです。 わたしたちの せいかつは マザーブレインによって ささえられ みまもられています。 マザーブレインは AW845ねんに パルマに もたらされ、つぎに モタビア、デゾリスにも ネットワークが ひろがりました。 バイオシステム、アメダス、ダムなどの システムを ちょうせつしているのも マザーブレインです。マザーブレインは わたしたちにとって なくては ならない そんざいですが だれが マザーブレインを つくったのか マザーブレインが いったい どこに あるのかは だれも しりません。 |
※「ほほう。いさましい いでたちですな。きちんと そうびしとかんと たからの もちぐされですぜ。」 |
※「おかねさえあれば クローン・ラボで からだを さいせいすることが できるのよ。べんりねえ。」 |
※「きたのはしにいくと ダラムってやつに おかねを とられちゃうんだって。」 |
※「ここは モタビア さいだいのまち パセオ・・・」 |
※「まじめに はたらくって バカみたいなことなの? おとなは みんな そんなこと いってるよ?」 |
※「おとこは なんたって ハンターが かっこいいわ! つよくて ほんと たよりになるってかんじ!」 |
※「ぼくは むかし みずうみの にしに ある バイオシステムで はたらいていたんだよ・・・」 |
※「バイオシステムのおかげで モタビアは さかえた。だが そのバイオシステムがつくった モンスターが モタビアを あらしているのだから うんめいとは ひにくなものじゃのう・・・」 |
※「きたの かわの はしに ちかづいちゃいけません。あそこで なんにんものひとが ダラムというおとこに ころされてるのよ。」 |
※「このまちは へいわだわ。アリマーヤから ひっこしてきて ほんとうに よかった・・・」 |
※「このところ ぜんぜん あめが ふらん。みずうみも かれはててしまった。」 |
※「モタビアについて しりたいことが あったら セントラル・タワーの ライブラリに いきなよ!」 |
※「うちのパパは まいにち ブラブラしてるよ。はたらかなくても いきていけるからって。」 |
※「ぼく、おおきくなったら どろぼうに なるんだ! いま はやりの しょくぎょうだもんね。」 |
※「よそのまちに ついたなら いちど いえに もどってくるといいでしょう。あなたのうわさを きいたひとが たずねてくるかも しれません。」 |
※「これからは おんなも ぶきを もって たたかうべきよ! わたしも かいにいくわ!」 |
自宅
おや、だれかが ドアを ノックしている。 ルドガー「とつぜんの ほうもん しつれいする。ユーシスくんと ネイくんが バイオモンスターの なぞを おっていると うわさに きいた。じまんするわけではないが、わたしは バイオモンスターをたおす プロのハンターだ。けんなどは あまり とくいではない。とくしゅな のうりょくもない。しかし、ガンは ほとんどのものを あつかえる。できれば、きみたちの たんさくの たびに わたしも さんかさせて いただきたい。さいごになったが、わたしは ルドガー・・・ルドガー・シュタイナーという。だが・・・きみが わたしのなまえを かえたいと おもうのなら それもいたしかたあるまい。あたらしく なまえを つけるかね?」 |
おや、だれかが ドアを ノックしている。 アンヌ「しつれいします。ユーシスさんですね。はじめまして。わたしのなまえは アンヌ・サガ。がっこうを そつぎょうしたての いしゃです。ユーシスさんが、バイオモンスターの なぞを おっているときいて おじゃましました。ぜひ なかまに くわえてください。たたかうのは、にがてですが、たたかいで きずついた ひとを いやすことなら できます。おちかづきのしるしに よろしかったら なまえを つけていただけません?」 |
おや、だれかが ドアを ノックしている。 ヒューイ「はじめまして ユーシスさん。ぼくは、ヒューイ・リーンという がくしゃです。せいぶつの けんきゅうを しています。ユーシスさんの うわさをきき おあいしたくて やってきました。バイオモンスターといえ、いのちは いのち。たおしたくはないけれど よわく ぜんりょうな いのちを まもるためには たたかわなくては。そのために わたしの のうりょくが やくにたつかも しれません。できたら なかまに くわえてください。そうだ! あだなを つけると ともだちに なったんだっておもうんじゃないですか?」 |
おや、だれかが ドアを ノックしている。 アーミア「おあいしたかったわ。ユーシスさん。わたくしのなまえは、アーミア・アミルスキー。ひとは わたくしのしごとを カウンタハンターと よんでいるようですね。よのなかには、よいハンターもいれば、わるいハンターもいる・・・その わるいハンターには ひっそりと あのよに いっていただく・・・それが わたくしのしごと・・・もちろん、あのよに いっていただくのは ハンターだけとは かぎらないわ・・・ガンなんかは きらいだけれど はもののあつかいで どなたかに ひけをとることは なくってよ。なかまにして そんは ないわ。そう・・・いっそ なまえをかえて かこをすてるのも いいかもね・・・」 |
おや、だれかが ドアを ノックしている。 カインズ「ふう・・・やっとあえたぜ。さんざん るすにしやがって! かわいい いもうとと、わるいやつらを やっつけてまわってるってのは おまえたちだろ。なぜ おれに こえを かけないんだ。ねとねと じめじめの いきものは かんべんして もらいたいが、マシンやメカを ぶちこわすのなら まかしてくれよ!おれは しんしだからな、おんなのこも あんしんして いっしょに たびが できるぜ! おれは、ジャンクやの カインズ・ジ・アン! あ! なんだよ、そのかおは? おれのなまえに もんくがあるってのかい?」 |
おや、だれかが ドアを ノックしている。 シルカ「こんにちは。ユーシスさん。うわさどおり かわいい おとこのこね。シルカ・レビニアが わたしの なまえよ。わたしは せいぎとか へいわとかには あまり きょうみが ない どろぼうさん。たいくつまぎれに いろいろ ぬすんで いるの。ユーシスたちは、スリルいっぱいの たびを つづけているそうね。おもしろそうだから いっしょに いこうかしら。でも わたしは かぜのシルカなの。なにものにも とらわれないわ! それでよければ なかまに はいってもいいわ! あら?! なあに? わたしに なまえを つけてくれるっていうの?」 |
おや? シルカが かえってきている・・・ シルカ「ふふっ。しんぱいかけて ごめんなさい。そよかぜに さそわれて きままな さんぽを たのしんできたの。ユーシス、さあ また でかけましょうよ。」 |
北の川の橋
あっ! あの かおには みおぼえが ある!! 7かげつまえに ネイを ころそうとしたやつだ! これは ちょっと やっかいだ。 ひとまず ひきかえそう。 |
ライブラリ システムレコーダー回収後
ようこそ! ここは、ライブラリです。 アメダスから バイオシステムに エネルギーが ながれこんでしまった じこの げんいんは わかりましたか? あのアメダスに なにがおこっているのか わたしも ふあんでなりません。 ここで しらべものを していくのでしたら どうぞ ファイルを えらんで ください。 |
ライブラリ ネイ・ファースト死後
ようこそ! ここは、ライブラリです。 ユーシスさん、モタビアが みずびたしに なってしまうというのは ほんとなのでしょうか。なんとかして、4つのダムが あいてくれると いいのですが・・・ |
パセオ他各地 ネイ・ファースト死後
※「バイオモンスターも いなくなったし また ゴロゴロしてても いきていける。」 |
※「あなたたちは しめいてはいの しゃしんに そっくりだけど・・・」 |
※「マザーブレインにしたがわぬ わるものたちを せいふの ロボットたちが おっているそうだ。」 |
※「ねえ いつも いっしょにいた きれいな おねえちゃんは きょうは いっしょじゃないの。」 |
※「ママがユーシスというひとたちとは はなしを しちゃいけないって いうの。どうして?」 |
※「どんなことがあっても わたしたちの ために たたかっている あなたたちを しんじています。」 |
※「バイオモンスターは さった。しかし このほしの くらい くうきは なぜか はれん・・・」 |
※「やれやれ こんどは みずうみが あふれるのを しんぱいしなけりゃ ならんとは・・・」 |
※「どっかで みたかおじゃな・・・」 |
※「ねー、デゾリアンのやつらに あったことある? あいつら ことばは つうじないし うそつきだし あまのじゃくだし、ほんと いやなやつ!」 |
ライブラリ ダム開放後
ようこそ! ここは、ライブラリです。 ユーシスさん、あなたがたのおかげで モタビアは みずびたしに ならずに すみました。なのになぜ あなたがたが マザーブレインを くるわせた はんにんとして おわれなければ ならないのでしょう。えっ! マザーブレインの かぎをにぎるじんぶつが デゾリスにいるんですって?! そう・・・パルマがなくなってしまった いま モタビアにいるわたしたちが アルゴルを ささえて いかなくっちゃならないんですもの。ユーシスさんも がんばってくださいね。 |