メガドライブ(ラ行)


雷電伝説(マイクロネット 1991年7月6日発売 8,800円)
セイブ開発開発の名作アーケードゲームの移植作。縦スクロールのシューティングゲーム。オリジナル版は全8+1ステージ。
当時のアーケードシューティングはシステムが複雑なタイトルが多かったが、この作品はとてもシンプルな作りで、メインショットはバルカンとレーザーの2種類、サブウェポンも前方へ飛ぶミサイルとホーミングミサイルの2種類と、とても分かりやすい。ショットとサブウェポンはそれぞれのアイテムを取り続けることによりパワーアップしていく。これに加え、弾数制限のあるボンバーを装備している。このボンバーは射出から爆発までにタイムラグが発生するので緊急回避には向いていない。
このメガドライブ版では、画面右側にスコアや残り機数の表示に当てて、画面が横長にならないようになっている。メガドライブの縦スクロールシューティングではよくある画面構成だ。色味が地味な感じはするものの、全体的なグラフィックや操作感覚、ゲーム内容は比較的オリジナルに近い出来で、移植度は高いのだが、BGMやSEといったサウンド面がかなり貧弱なのが残念なところ。2人同時プレイもできない。
メガドライブ版オリジナル要素としてスペシャルステージが追加されており、ステージ8クリア後にプレイすることができる。これがまた鬼のような難しさ。ステージ8まですんなりクリアできても、ここであっけなく全滅ということもしばしば……。

ランドストーカー 〜皇帝の財宝〜(セガ・エンタープライゼス/クライマックス 1992年10月30日発売 8,700円)
クライマックス制作のクォータービューのアクションRPG。
主人公はトレジャーハンターの「ライル」。カルバの港町で、サッキュバスの「フライデー」と出会う。彼女の情報から、メルカトルという島に財宝が隠されていると知ったライルは、フライデーを連れてメルカトル島へと旅立つ。
本作は「DDS520」と呼ばれるシステムで構築された擬似3Dのフィールドが最大の特徴。フィールドだけではなく街や建造物、ダンジョン等も全て立体的に作られている。高低差のあるフィールドを活かしたギミックが満載で、パズル性の強い謎や仕掛けが多い。
ライルは剣を振って敵を倒すことができるが、経験値は存在せず、「命のもと」をとると体力が増えるという仕組み。物を動かしたり積み上げたりして足場を作ったり、ジャンプでトラップを避けたり穴を飛び越えたりと、きわめてアクション要素が強い。プレイヤー自身の経験値が問われる。操作に慣れるまでは難しいが、自在に操れるようになると操作しているだけも楽しくなってくる。膨大な罠や仕掛けを突破できたときの達成感は心地よい。
登場するキャラクター達やシナリオも魅力的で音楽も良い。とっつき難さはあるが、アクション好きには是非チャレンジしてほしい作品。

レンタヒーロー(セガ・エンタープライゼス 1991年9月20日発売 8,700円)
セガオリジナルのアクションRPG。ひょんなことからレンタルアーマーを手に入れた主人公の少年が、人助けのために奔走する。
「セカ」(SECA)という会社のレンタル用品であるレンタルアーマー。このアーマーを着ると「レンタヒーロー」に変身!自宅にあるパソコンから仕事の依頼を受け、その仕事を解決すると報酬が得られる。その繰り返して物語りは進行していく、アーマーはレンタル品なのでレンタル料金を振り込まねばならず、アーマーの動力源である乾電池も自腹で購入しないといけない……という奇抜な設定が面白い。舞台となる「エアロシティー」も、セガ本社がある東京都大田区近辺のパロディになっており、物語中にも主にセガ関連のパロディが多く散りばめられている。それだけに濃いセガファンにしか理解できないものも多いが。
物語の序盤こそ、町内パトロールやペット探しなど地味なものばかりだが、徐々にヒーローとして有名になってくると大きな仕事も増えていき、終盤では意外な展開をみせる。序盤は単調だが庶民的な依頼やキャラクターに親近感がわく。
通常は見下ろし画面だがエンカウントするとサイドビューのアクションに。操作性や辺り判定がイマイチで変に難しい。この戦闘シーンはお世辞にも出来がいいとはいえない。
一般受けはとても悪かったが、一部の濃いセガファンから熱い支持をうけ、ついにDCでリメイク作が発売されるまでにいたった。