ゲームギア(ハ行)


ファンタシースターアドベンチャー(セガ・エンタープライゼス 1992年3月13日発売 3,500円)
セガ制作のオリジナルRPG『ファンタシースター』シリーズのゲームギア版。コマンド選択型アドベンチャーゲーム。
物語の舞台はMD版『ファンタシースターII』より16年前の惑星モタビア。主人公であるエージェントが友人に会うため訪れたモタビアで遭遇した事件を描く。
基本システムは『ゲーム図書館』で配信されていたアドベンチャーゲームをベースに開発された。「みる」「はなす」といったコマンドを選んで物語が進行していくオーソドックスな作り。敵との戦闘シーンはサイコロを振って行う。
世界観は『ファンタシースターII』なのだが登場キャラクターは全てオリジナルで、MD版との世界と繋がるようなイベントがあるわけでもなく、本編を知らない人達が関連用語だけを使って適当にでっち上げて作ったという印象しかない。ボリュームも少なく、普通にプレイすればクリアまで1時間もかからないだろう。「ちからもりもりん」等、キャラクターのネーミングセンスもヒドイ。

ファンタシースター外伝(セガ・エンタープライゼス 1992年10月16日発売 4,500円)
セガ制作のオリジナルRPG『ファンタシースター』シリーズのゲームギア版。オーソドックスなシステムのRPG。
物語の舞台は、アリサが発見したという星「アレサランド」。AW813年、アレサランドに住む少年「アレック」と幼なじみの少女「ミニナ」は、選ばれた戦士の証「ライトペンダント」を手に、囚われたアレックの父を救うため冒険へと旅立つ。
シリーズお馴染みのアルゴル太陽系ではなく、それとは全く違う舞台と世界観で物語が展開する。システムはよくあるフィールド型で、戦闘はコマンド選択方式だ。全体的にグラフィックが弱く、デザインも幼児向けなのかと思わせるものばかり。モンスターの名称こそ同じだが、MD版のそれとは似ても似つかない。一体どのくらいの年齢層をターゲットに開発したのだろう。ゲームギアという特性上、画面が狭いのだが、メッセージがとても読みづらい。単語の途中で改行したりと、明らかに作りが手抜き。ゲームバランスも酷い。
『ファンタシースター』シリーズでありながら、世界観や設定を完全無視したかのようなお粗末な作り。数ヶ月前に発売された『ファンタシースターアドベンチャー』と同じく、用語だけ借りてRPG作ってみました的な作品。