アーケード(タ行)


タイムパイロット(コナミ 1982年11月発売)
サイドビューの全方向スクロールシューティング。全5ステージのループ制。岡本吉起氏がコナミ在籍時に開発した作品である。
自機の戦闘機を操作して、ショットで敵を倒していく。一定数の敵機を破壊するとボスが出現、ボスを倒すとステージクリアとなる。
画面は自機を中心に360度全方向に任意スクロールする。壁や地面といったものは存在せず、進めた方向にエンドレスに飛び続ける。
1910年、 1940年、1970年、1982年、2001年の全5ステージ構成。最初のステージは敵機が複葉機であるが、ステージが進むにつれて進化していき、2001年のステージでは宇宙に飛び出してしまう。2001年をクリアすると1940年に戻りループする。

ドラゴンズ・レア(ユニバーサル/Cinematronics 1983年7月発売)
アーケードゲームとして発売されたLD(レーザーディスク)ゲームで、LDゲーム最初期に発売された作品のひとつ。
LDゲームとは、映像表示にレーザーディスクを使用したものである。筐体には通常のゲーム基板のほかにレーデーディスクとそのプレイヤーが内蔵されており、プレイヤーで再生された映像を見ながらプレイする。レーザーディスクはVHSビデオのようなテープメディアと違い、今のDVDのように見たい場面をすぐ頭出しできる機能があるので、プレイヤーの操作に合わせて再生したい映像を切り替えることができる。この機能を活かして、プレイヤーのプレイ進行に合わせて映像を切り替えながらゲームが進行していく。
本作は主人公「ダーク」を操作し、敵を倒したりトラップをかわしながら、悪の魔法使いモードロックにさらわれたダフネ姫を助け出すといった物語。最終場面に待ち構えているドラゴン「シンジ」を倒せばゲームクリアだ。
操作は4方向のジョイスティックとボタンが1つ。ボタンは剣を振るうのに使用する。画面を見ながら決まった方向orボタンを入力していくことによって進行していくのだが、このゲームでは画面上にそれらの入力指示は一切表示されないので、画面を見ながら状況判断して入力するしかない。例えば敵が現れたら、そこで剣を振るか避けるかといった行動を瞬時に判断して入力しなければいけない。しかし通常のビデオゲームと違い、予め決められた行動を決まったタイミングで入力しないと進行しないので、これはもうプレイしながら体で覚えるしかない。難易度はとても高い。すべての入力を丸暗記さえすればノーミスクリアも可能ではあるが……。
表示されるアニメーションは非常に美しく見ごたえアリ。キャラクターもとても個性的。このアニメーションの製作には、ディズニー出身のアニメーターで、アニメ映画『アナスタシア』の監督も務めたドン・ブルースが携わっている。

ドンキーコング(任天堂/池上通信機 1981年7月発売)
画面固定型のアクションゲーム。全4ステージのループ制。
主人公のマリオを操作し、ドンキーコングにさらわれた恋人のレディを助けにいくのが目的。多彩な構成の全4面をクリアしていく。マリオは左右に走るほか、梯子の上り下りができ、ボタンを押すことでジャンプができる。ドンキーコングが投げたり転がしてくる樽や敵キャラに触れたり、高所から落ちてしまうとミスになる。
パワーアップアイテムとして「ハンマー」があるが、これを取るとジャンプができなくなり、梯子での移動もできなくなるので使いどころが難しい。
任天堂を代表するキャラクター「マリオ」のデビュー作である。ただこの作品の時点ではまだマリオという名は無かった。
『ドンキーコング』はゲームセンターで大ヒットし、後にファミコンに移植され、ファミコン本体の普及に貢献することになる。

ドンキーコングJR.(任天堂 1982年8月発売)
画面固定型のアクションゲーム。全4ステージのループ制。
マリオに幽閉されたドンキーコングを、息子のドンキーコングジュニアが救出するのがゲームの目的。なんとマリオが悪役である。『スーパーマリオブラザーズ』での大ヒットまでには、こういった下積み時代もあったのだな。
前作ではジャンプをメインとするゲーム性であったが、今作はツルを上下しながら移動していくのが特徴的。両手で2本のツルをつかめが上方向に素早く移動することができ、逆に下方向へ移動する際は1本のツルにつかまった状態のほうが移動速度が速い。敵キャラに接触しないように移動しながら画面上部にある鍵を取ればステージクリア。
基本的にジュニア自身は攻撃手段をもたないが、画面の各所に配置されているフルーツを落として敵に当てることにより倒すことができ、得点を得ることができる。敵と接触したり、高いところから転落したりするとミスとなってしまう。