アーケード(サ行)


ジャイロダイン(タイトー/CRUX 1984年7月発売)
縦スクロールのシューティングゲーム。ステージの概念は無く、一定の距離を進むと最初の地点に戻るループゲーム。
自機のヘリコプターを操作し、敵を倒していく。攻撃方法は、前方を攻撃し空中物を破壊する機銃と、地上物を破壊する機銃。また2つの攻撃ボタンを同時押しすることで、地上物をサーチする誘導ミサイルを発射することができる。この3種類の武器を使い分けて攻略していく。パワーアップの概念は無い。
自機はレバーを左右に入力すると、その方向に自機が少し傾き、左右移動に同期して機銃の発射角度も変わる。この動きになれるまでは敵を狙い撃つのは少し難しいかもしれない。
地上物には敵の戦車や砲台などの他に、人間や動物といったものが登場する。豆粒みたいな人間が手を振る様は見ていて微笑ましい。しかしこれらを攻撃してしまうと得点が減点されてしまう上に敵の攻撃が激しくなってしまう!減点されてしまうという要素は珍しかった。また特定の場所を対地機銃で撃つと隠れキャラが現れるといったフィーチャーも。
対空・対地の撃ち分けや隠れキャラ、グラフィックの色合いなど、ナムコの『ゼビウス』を意識して制作されたのであろう。
開発元のCRUX(クラックス)という会社は、オルカ倒産後に設立された新会社。東亜プランの前身でもある。

スーパーハングオン(セガ・エンタープライゼス 1987年4月発売)
セガ体感ゲーム第5弾となるバイクレーシングゲーム。『ハングオン』の続編として登場した。
基本的なシステムは前作と同じで、バイクを駆って、制限時間内にチェックポイントを通過しゴールを目指す。難易度別に4つのコースが用意されており、プレイスタート時に好きなコースを選ぶことができる。BGMも4曲用意されており、同じくスタート時に選択する。
一定の速度に達するとスーパーチャージャーが使えるようになり、ボタンを押すことで更に速い速度で走ることができ、爽快感アップ。コースはアップダウンの要素が追加された。
専用筐体は前作より随分とコンパクトになり、操作がしやすくなったのが嬉しい。

スターフォース(テーカン 1984年9月発売)
宇宙を舞台にした縦スクロールのシューティングゲーム。
自機「ファイナルスター」を操作し、ショットで敵を倒していく。この自機の発射するメインショットは対空、対地の区別無く破壊できる。1ボタンの簡単操作。当時のシューティングゲームは、ゲーセンで大ヒットしていた『ゼビウス』の影響で対空対地を撃ち分けるタイプの作品がほとんどだったが、撃ち分けのない本作のスタイルは見た目にも分かりやすく、抜群の爽快感があった。敵キャラのアルゴリズムは凝っており、攻撃も激しい。敵の弾は敵と自機との距離によって変化するのも特徴で、難易度は高い。
一定数の敵を撃ち落とすと地形が一旦途切れ、エリアターゲット(ボスキャラ)が登場、これを破壊すると途切れた箇所から再開する。このためエリアの長さは一定ではなく、エリアという概念は希薄といえる。ターゲットを倒し損ねたり、ミスをしたりすると再び一定数の敵を破壊しないといけない。
この作品は多くのスペシャルボーナスの要素が存在し、スコア稼ぎが楽しい。象形文字の暗号で隠された「100万点の謎」は特に有名。

スペースハリアー(セガ・エンタープライゼス 1985月11月発売)
セガ大型体感筐体作品第2弾として発売された、擬似3Dシューティングの名作。銀河の彼方にある「ドラゴンランド」を救う為、超能力戦士ハリアーを操作し、次々と出現する敵を倒していく。全18ステージ(ボーナスステージ含む)。
3Dゲームということで、奥から手前へと高速で画面は流れていき、次々と敵が迫ってくる。舞台となるドラゴンランドはファンタジックな世界観。ドラゴンやマンモス、キノコといった生物から、戦闘機やロボット等、敵キャラクターはバラエティに富んでいる。それらの敵を倒しながらゲームは進行。破壊不可能な障害物も存在し、その障害物や敵弾、敵本体に衝突するとミスとなる。各ステージの最後に待ち構えるボスを倒すか一定時間経過し逃げられるとステージクリア。バックに流れる曲はテンポがよく爽快。其々のボスに専用の曲が用意されているのもグー。
ボーナスステージでは敵は出現せず、平和を愛する正義のドラゴン「ユーライア」の背に乗って、木や柱を破壊していく(なんか矛盾してるなぁ)。「ユーライアに乗ったまま進めばラスボスまで楽勝じゃん!」なんて言っては駄目です。
そしてなんといっても、あの豪快に可動する大型筐体が強烈。シートベルトもついている!実際にシートベルトをしてプレイしていたプレイヤーは見た事ないですが……。8方向のアナログレバーでハリアーを操作すると、ハリアーの動きに合わせて筐体も8方向に可動。プレイ中は常に操作にシンクロしてグリグリと動いていることになるので、ゲームへの没入感は最高。同時に気分が悪くなること請け合い。通っていたキャロットでは可動しないタイプの筐体が入荷してたので、そこでずっとプレイしてました。
当時としては最高級の美しいグラフィック、判りやすいルールと操作性ということもあってか、爆発的人気を誇ってました。かなりの箇所のゲームコーナーに設置されていたような気がします。その人気を証明するかのように、あらゆるコンシューマハード、PCに移植されております。

ゼビウス(ナムコ 1983年2月発売)
やはりこれははずせない、アーケードゲーム界の金字塔。縦スクロールのシューティング。全16エリアのループゲーム。
自機「ソルバルウ」を操り、3連射できる対空攻撃ザッパー、地上の敵へ1発ずつ落とせる対地攻撃ブラスターを使い分けて敵を倒しながら進行していく。全16エリアからなり、16エリア以降は7〜16エリアとループする。
当時のゲーム基板は使える色数も少なく、殆どのゲームは原色が主流であったが、その少ない色の多くをグラデーションに回し、銀色系に統一された敵キャラクター達は立体感がありとても美しい。マップのグラフィックも綺麗で、森から草原、海、砂漠とリアリティがあって旅をしている気分にさせてくれる。特に砂漠地帯にあるナスカの地上絵が印象的。
敵キャラにはその全てに名前とコードネームが設定されており、種類も当時としてはとても多い。アルゴリズムもとても凝っており、こちらの攻撃に反応するかのように逃げていくのである。とても滑らかなアニメーションで動き、印象に残っている。中でも超高速で突っ込んでくる「ギド・スパリオ」は強敵で、10点のくせにやたら強い。ボス級キャラである巨大空中浮遊要塞「アンドアジェネシス」も大迫力!それら空中敵と、美しい配置の地上敵の攻撃と相俟って深いゲーム性を生んでいる。
隠れキャラの元祖ともいえる要素があり、地上マップの特定の場所をブラスターで撃つと、「ソル」という塔がにょきにょきと出現。全16エリア中に45本存在。出現で2000点、それを破壊するとさらに2000点入るので、ハイスコア狙いには欠かせない。同じく特定の場所に出現する「スペシャルフラッグ」は、取ると1UP!このフラッグは当時のナムコ作品ではお馴染みのキャラクターですね。
超人気作品にはつきものの怪情報も多く存在。「バキュラに256発ザッパーを当てると破壊できる」というデマが特に有名。他にも「終局が存在する」等、色々あったような気がします。
当時は自転車で片道一時間くらいかかるキャロットハウスに通いながら頑張ってプレイしていました。FC版購入後も飽きずにゲーセンで遊んでました。

戦場の狼(カプコン 1985年5月発売)
戦争ものを題材とした、任意縦スクロールのアクションシューティングゲーム。全8エリアのループ制。
主人公「スーパージョー」を操作し、無制限に連射できるマシンガンと、弾数制限のある手榴弾を使い分け、迫り来る敵兵を倒しながら先へ進んでいく。敵の兵士はマシンガン一発で倒せるが、トラックやトーチカ、障害物の陰に隠れている兵士に対しては手榴弾を使う。手榴弾はプレイヤーが現在向いている方向にかかわらず、画面上方向へ投擲する。弾数制限があるが、アイテム取ることで補給できる。
敵兵は倒しても次々と現れるため、立ち止まるとすぐ集中砲火を浴びてしまう。ひたすら走り続け敵陣を突破していくのがこの作品の持ち味。敵の弾数は多く、敵弾のサイズも小さくて少々見づらく、難易度は高め。防空壕や川に落ちてもミスとなるため、障害物の多いエリアでの突破はとても厳しい。
見下ろし型の画面は、高低差のある背景やキャラの描写、色使いなどリアル感がある。エリアクリア時のビジュアルデモも当時としては珍しい。

ソンソン(カプコン 1984年7月発売)
カプコンから発売された、サイドビューの横スクロールアクションシューティングゲーム。ループ制。
「西遊記」をモチーフとした世界観で、主人公のソンソンとトントンを操作し、敵を倒しながら天竺を目指す。2人同時プレイ可能。
6段の足場のあるステージが強制スクロールしていき、上下で段差を移動しながら敵を倒していく。上下の移動中は隙ができるので、移動するタイミングが重要となる。道中には至る所にフルーツが設置されており、取れば得点になる。特定の場所を通過すると隠れキャラクターの竹の子が生えてくる。敵編隊を全滅させるとボーナスが入ったりと、スコア稼ぎ要素が満載である。
キャラクターは可愛らしくコミカルな世界観だが、そこはカプコン、難易度は結構高い。ひたすら連射できる持久力が求められる。