アーケード(ハ行)


バルガス(カプコン 1984年5月発売)
カプコンは初めて発売したビデオゲーム。縦スクロールのシューティングゲーム。全3ステージのループ制。
連射可能な「ツイン連射砲」と、数に制限があるが敵を貫通する「キャノン砲」を使いながら敵を撃ち落としていく。「Pow」というアイテムを取るとキャノン砲のストックが増える。各ステージの間にはボーナスステージが入り、3ステージクリア後に最終ボス「バルガス」が登場。これを倒すとループし、戦いは続く。
キャノン砲でまとめて倒すと高い点が得られたり、耐久力のある昆虫型の敵機が登場したりと、後の『エグゼドエグゼス』に通じる要素が多い。敵の攻撃はとても激しく、息つく暇も無く敵機が襲い掛かってくるので大変。大量の敵に加えて耐久力のある敵もいるのでプレイ中ずっと超連射である。当時のカプコンシューティングは大概そうだが……。
デビュー作としてはグラフィックは綺麗。立体感がありしっかりと描き込まれている印象。サウンド面がちょっと寂しいか。「Pow」や「弥七」等、以後のカプコン作品にたびたび登場する名物キャラが既に見られるのが面白い。

ハングオン(セガ・エンタープライゼス/コアランドテクノロジー 1985年7月発売)
記念すべきセガ体感筐体作品第1弾。擬似3D視点のバイクレースゲーム。全5ステージ。
バイク型の筐体にまたがり、それを左右に傾けることで操作する。スピード制御はアクセルとブレーキのみで、シフトチェンジは無い。レースゲームではあるが順位の概念は無く、制限時間内にチェックポイントを通過することで先に進められる。
グラフィックは当時としては群を抜いて美しく、スプライトによる3D処理も滑らかでスピード感も抜群。。当時のレースゲームはFC版『F1レース』のようにアザーカーに接触すると爆発するものが多かったが、本作では積極してもバランスを崩し減速する程度。コースの左右に設置された看板等のオブジェクトに接触するとクラッシュしてしまう。
ライドオンタイプのバイク型筐体はインパクト充分。この筐体は1985年度日経年間優秀製品賞の優秀賞を受賞しているらしい。真っ赤なボディのバイクはゲーセンでもとても目立った。重量もかなりのもので、これを人力で左右に傾ける。ゲームの腕前以上に体力も必要である。本物のバイクのようにステップに足を乗せて操作しようとしても思うように動いてくれないので、大概は床に足をつけて操作することになる。サイズも大きいので、当時の私は床に足が届かず難しかった……。
このゲームとの初めての出会いは、ゲーセンに入荷したてで丁度店内でセッティングしている時でした。このようなタイプの筐体は今までに無かったものなので、ゲーセンのお兄さんも戸惑った表情をしてました。何度も調整したり電源を入れなおしたりしているその光景をじっと見ていた私達……。調整ついでに何度か無料でプレイさせてもらいました。懐かしい。

プーヤン(コナミ 1982年10月発売)
当時としては珍しいメルヘンチックな雰囲気の画面固定型シューティングゲーム。
オオカミにさらわれた子ブタを助けるため、母親ブタがゴンドラに乗り弓矢でオオカミを撃ち落としていく。ゴンドラは画面右側に配置され、上下に移動することができ、左方向へ矢を発射する。オオカミは奇数面では上から下へ、偶数面では下から上へ移動し、投石して攻撃してくる。石はゴンドラに当たっても跳ね返るが、母親ブタに直接当たるとミスになってしまう。
時折出現する「肉」を取ると、高得点のチャンス!放物線を描いて飛んでいくこの肉は貫通性能があるので、うまく狙えばオオカミをまとめて倒すことができる。

平安京エイリアン(電気音響 1979年11月発売)
東京大学のコンピュータサークル「TSG」(理論科学グループ)が開発したアクションゲーム。当時は東大生が開発したことで話題となった。
プレイヤーは検非違使を操作し、碁盤の目状の迷路を徘徊しているエイリアンを退治していく。検非違使は穴を掘ったり埋めたりすることができ、落とし穴に落ちたエイリアンを埋めることで倒すことができる。穴に落ちたエイリアンは暫くすると穴から這い出てくるので、素早く埋めてしまわないといけない。単純なルールではあるが、「敵を攻撃する」従来のゲームと違い、「敵を待ち構える」という要素が目新しい。戦術性の高いゲームである。当時は様々な穴掘りテクニックが考案された。
実は業界初の2人同時プレイ可能ゲームである。

ヘッドオン(セガ・エンタープライゼス 1979年4月発売)
初のドットイートゲーム。
ステージは5車線ある円周状のサーキットで、画面の上下左右には車線変更ゾーンがある。コース上には多数のドットが配置されているので、自機の車をレバーで操作し、ドットを消していく。全てのドットを消すとステージクリア。
操作する車は反時計回りに走るのだが、敵となる赤い車は時計回りで走ってくる。敵車にぶつからないよう、車線変更ゾーンを使ったら速度調整をしながらドットを消していく事になる。敵車に接触するとミス。
自車は攻撃することができず、ひたすら逃げながら画面上のドットを消すというゲーム性は当時新鮮だった。