アーケード(ア行)


R-TYPE(アイレム 1987年7月発売)
アイレム開発の横スクロールシューティングゲーム。数々の革新的アイデアを搭載した、’87年を代表する名作。全8ステージ×2周END。
8方向レバーで「R-9」という自機を操作し、通常ショットと溜め撃ち攻撃「波動砲」を使い分けながら敵を倒していく。初期装備状態でパワーアップアイテムを取ると「フォース」と呼ばれるオプションが登場、このフォースは自機の前後のどちらかにに装着可能で、装着した方向に攻撃が可能。アイテムを取ることによって3種類のレーザー攻撃ができる。加えて敵のノーマル弾を消すことができたり、体当たりさせることで敵にダメージを与えたりと、頼りになる万能無敵オプションである。フォースが自機だったら簡単にクリアできるのにねぇ。
波動砲は、ショットボタンを押しっぱなしにすることで溜め、離すと強力な弾を発射する。耐久力の弱い敵に対しては貫通力があり、雑魚を一掃したりもできる。ボスなどの耐久力のある敵に対しても大変有効である。自機がノーマルの状態でも使うことができるので、やられた直後の復活でも重要な攻撃法。
ステージ等のグラフィックはSF的なものと生物的なものが融合したような独特の世界観。ステージ構成もとてもトリッキーなギミックが満載で、一見でクリアするのはとても難しい。地形や敵出現パターンをしっかり覚えて攻略パターンを構築していかないとなかなか先には進めない。特に印象的なステージは、1ステージが丸々1隻の巨大戦艦のみ!というステージ3。初めて見た時のインパクトは大。一画面に収まりきらないほどの巨大な戦艦と対峙するという構図はこの作品以降に発売される多くのシューティングゲームで採用される程のインパクトがあった。
溜め撃ちやフォース、巨大戦艦等、数々の斬新なギミックが満載の『R-TYPE』は大ヒット、後の多くのゲームに影響を与えていった。

アイドル雀士スーチーパイSpecial(ジャレコ 1993年12月発売)
キャラクターデザインに漫画家・園田健一を起用した脱衣麻雀ゲーム。
基本ルールは多くの脱衣麻雀と同じく二人打ち麻雀で、相手の持ち点をマイナスにするか、あがる度にチャレンジできるパネルマッチ(神経衰弱)でパネルを全てめくってクリアできれば勝利、対戦相手の女性が脱いでくれる。パネルマッチでアイテムをゲットすることで、いくつかのイカサマ技を使うこともできる。
プレイ開始時に、7人用意された雀士から1人を選び、ほかの6人+ボスキャラを倒せばゲームクリアとなる。アーケード用脱衣麻雀ゲームとしては珍しく難易度は低め。登場キャラは皆かわいらしく魅力的。

アイレム・エアデュエル(アイレム 1990年6月発売)
ミリタリーな雰囲気の美しいグラフィックが目を引く縦スクロールシューティングゲーム。全7ステージ×2周END。
各ステージのはじめに、前方攻撃のみの戦闘機と、左右のレバー操作により斜め攻撃が可能なヘリコプターの2種類用意された自機から選択することができるのが特徴。システムはオーソドックスなショット+ボンバーといった形式で、ショットはどちらの機体もメインショット1種のみという割り切った作り。特定の敵を倒した時に出現するパワーアップアイテムを取るごとにメインショットの威力がパワーアップしていく。ボムアイテムを取ればボスのストックが増える。
敵の弾の速度がものすごく速く、難易度はとても高い。自機の初期状態はとても弱く、一度ミスをすると立ち直るのは困難なので自ずとノーミスプレイを目指すことになる。
グラフィックは渋い色でまとめられて書き込みも細かくとても美しい。のちのアイレム作品にも受け継がれる、アイレム流とも言えるこのグラフィックがこの作品一番の特徴かもしれない。綺麗だがとても地味で、シューティングとしての爽快感もあまり感じられないこともあってかあまり印象に残らないゲームだった。

アウトラン(セガ・エンタープライゼス 1986年9月発売)
誰もが名作と認めるアーケードドライブゲームの大ヒット作。全5ステージ・全15ルート。
フェラーリ・テスタロッサを運転し、制限時間内にチェックポイントを通過していく。チェックポイントでは二股にルートが分かれ、好きなほうを選んで走行する。全5ステージだが、分岐することで15のルートが存在し、多彩な背景を楽しむことができる。最終的には5つのゴールが用意され、それぞれでエンディングが異なる。マルチエンディングというのも当時としては珍しかった。ヨーロッパ調の背景グラフィックはどのコースも大変美しく、レースゲームというよりはドライブ感覚でプレイできるのが本作の魅力となっている。
ゲームスタート時には3曲用意されたBGMから1曲を選択できる。数分にも及ぶ楽曲はどれもゲーム史に残る名曲ばかり。
操作はハンドルとアクセルとブレーキ、2速ギアとシンプル。普通に運転するだけでも楽しいが、後に、一定時間コース外を走っても減速しないテクニック「ギアガチャ」が発見されてからはタイムアタックが更に盛り上がった。

アドベンチャークイズ カプコンワールド(カプコン 1989年11月発売)
スゴロク要素が特徴のクイズゲーム。全6ワールド。
ゲームの舞台は、平和の国「カプコン王国」。皆が平和な暮らしを送るある日、突然現れた盗賊たちに王女様がさらわれたしまう。プレイヤーは王女様救出に向かう……。
各ワールドはスゴロクのマップになっており、コマ数カードを選んで、出た目の数だけ進んでいき、止まったマスでクイズが出題される……といった流れでゲームは進行する。最後のマスには、カプコンお馴染みのキャラクター達がボスとして待ち構えている。ボスを倒せば次のワールドへ。
止まったマスによって「2択」「3択」といったラッキーポイントが存在。ボス戦では問題のジャンルセレクトができる。出題される問題はマニアックなものはあまり無く分かやすいものが多いので難易度はそれほど高くない。
ジョイスティックは無く、4つのボタンのみで操作するのが分かりやすい。2人同時プレイも可能だが、やはり多人数が集まってワイワイいいながらプレイするのがとても楽しい。
’89年当時、すっかり下火となっていたクイズゲームだが、この作品の登場でブームに火がつき、他社からも多くのクイズゲームが発売されるようになった。

アフターバーナーII(セガ・エンタープライゼス 1987年10月発売)
体感ゲームの絶頂期に発売された、擬似3Dシューティングゲーム。最新鋭戦闘機F-14XXを駆り、敵軍の包囲網を突破し機密情報を輸送する。全23ステージ。
プレイヤーは戦闘機を操作し、バルカン砲とロックオンミサイルを駆使し、迫り来る敵機を倒していく。ミサイルは弾数制限があるが、途中で補給することが出来る。スロットルレバーで自機の飛行速度(スクロールのスピード)の調節が可能で、前作より攻略性が上がった。
大量のスプライトを表示して拡大縮小処理を駆使し3D高速スクロールを実現したゲーム画面は迫力満点。敵をロックオンして発射するミサイルの演出がとてもかっこいい。ミサイル攻撃は爽快感があるが、限りあるミサイルを計画的に運用しないとクリアは難しい。
ゲームのグラフィック以上にインパクトがあったのが、専用筐体。特に、二重振子構造で前後左右に揺れる「ダブルクレイドルタイプ」の筐体はインパクト大。操縦桿の操作に連動して派手に動く。これは家庭用機では絶対に味わえないものであった。

アルカノイド(タイトー 1986年発売)
当時既に古典となっていた「ブロック崩し」のリバイバル作品。全33ラウンド。
基本的なルールは従来のブロック崩しと同じく、パドルでラケットを操作し、ボールを弾き返し、画面上のブロックを全て破壊するとラウンドクリアとなる。ボールを画面下に落としてしまうとミストなる。
本作のオリジナル要素として、パワーアップアイテムの導入がある。アイテムを取ることにより、ラケットのサイズが大きくなったり、ボールが3個に増えたり、ショットでブロックを破壊できたりする。
ブロックの配置は各ラウンドによって異なり、先に進むにつれてブロックに当てるのが難しくなっていく。耐久力のあるブロックも登場し、何度かボールを当てないと破壊できない。

1942(カプコン 1984年12月発売)
『バルガス』に続くカプコン作品の第2弾。舞台は太平洋戦争の1942年。米軍の戦闘機P-38ライトニングを駆り、日本軍を撃退するという、なんとも非国民な強制縦スクロールシューティング。日本を目指し全32ステージを突き進む。1ステージが長めなのでラストまでの道のりは遠い。
前方に発射される通常ショットと、一時的に無敵になれる「宙返り」なるシステムがあり、緊急回避に使うが、宙返りが終わる瞬間に敵弾に当たってミス、なんて展開もしばしば……。
全て空中敵だけで構成されており、群がる蝿の如く無尽蔵に現れる敵機が恐ろしい。日本にはこれだけの機体を製造できる資源は無いぞ!それら敵機も非常にいやらしい動きで攻めてくるうえに、画面下部等何故か自機が移動出来ない「見えない壁」があるので、避けが辛い。前後左右からワラワラと敵が出てくることからの配慮なんでしょうが、慣れるまではなんとも動きにくい。
当時の他のカプコン作品と同じく、各種ボーナス点が豊富に用意されており、アイテムも多い。途中に出てくる赤色の編隊を全滅させるとお馴染み「Pow」をいうアイテムが出てきて、護衛機がついたり、敵が一定時間弾を撃たなくなったりといった各種ボーナスが。弥七も健在。各ステージ終了時に撃墜数と撃墜率が表示されボーナスが入るのが面白い。撃墜率100%を狙うのは難しいが取れればウハウハ。
そのシンプルで分かりやすいゲーム性で人気を博しロングヒット。コンシューマ等への移植も多数。俗に『19』シリーズと呼ばれる続編も多く作られた。

エグゼドエグゼス(カプコン 1985年2月発売)
強制縦スクロールのシューティングゲーム。2人同時プレイ可能で全16ステージ構成。以後8ステージからループする。スコアが1000万点に達した時点で強制的にゲームオーバー。
地球から6000光年離れた惑星が舞台。昆虫型巨大生物「EXES」により攻撃をしかけられた人間型生物「NEG-NIN」は、EXES撃退メカ「カーネル号」と「サージェント号」を建造。EXES軍に立ち向かっていく。
8方向レバーで自機を操作し、3連射できるショットと、敵弾を消し去るクラッシュを使い、敵を倒しながら進行する。通常ショットには射程距離があり、画面上まで届かない。レバーを上に入れているときはショットの射程が伸び、逆にレバー下に入れていると射程が短くなる。アイテム「Pow」を取る事により射程を伸ばす事が出来ます。緊急回避用のクラッシュは使用回数制限あり。
敵キャラが全て昆虫型というのが特徴で、画面のあらゆる方向から攻撃をしかけてくる。敵弾幕は最初はそれほど激しいわけでもないが、最弱級のザコを除いた敵は其々耐久力を持っており、数発撃たないと破壊できない。地上に設置された砲台にも耐久力があり、それが結構なスクロール速度で迫ってくる。オマケに体当たり判定もあるので追い詰められるとサヨウナラ〜。連射装置が無いと超辛い。八方から敵が出現するので、敵弾よりも体当たりが怖い。敵キャラの移動速度も速いし……とにかく足の遅い自機に泣かされる。
各ステージのラストには巨大要塞が待ち構えていて、これを倒すとステージクリア。こいつがまた異常な硬さ。とにかく連射連射連射!
ボーナスアイテムはフルーツ。当時のカプコンの定番ですね。ショットパワーアップとは違うPowを取ると、画面内の敵キャラが全てフルーツに変化。回収する事によりボーナス点が入る。大型の敵がフルーツになると、大きなフルーツになるのでなんだか得した気分(もちろん点が高い)。巨大いちごがとても美味しそうである。他にもホルスタインとか色々と隠れキャラアリ。これまた定番の「弥七」は、この作品では敵キャラなので、取ろうとすると死にます。
独特の音楽や世界観が好きだったんですが、とにかく難しかった。そういえば当時のカプコン作品は殆どがシューティングでしたね。

エクセリオン(ジャレコ 1983年発売)
固定画面型のシューティングゲーム。
強い慣性の働く戦闘機を操作し、2種類のショットで敵機を破壊していく。ショットの種類は、弾数制限は無いが単発しか発射できない「デュアルショット」と、連射可能だが弾数に制限がある「シングルショット」である。シングルショットの残り弾数は、デュアルショットで敵を倒すことで補充することができる。
自機の動きは独特で非常に癖が強く、操作には熟練を要すが慣れてくると操作が楽しくなってくる。擬似3Dスクロールする背景とも相俟ってダイナミックな動きを見せる。難易度は高いが、他の作品では味わえない爽快感など、評価点も多い。

エレベーターアクション(タイトー 1983年7月発売)
任意縦スクロールのスパイアクション。全4面のループ制。
プレイヤーはスパイとなり、30階建ての高層ビルの屋上から忍び込み、銃とジャンプキックで敵を倒しつつ機密文書を盗み出し、地下から脱出すればステージクリア。
タイトルにもあるように、階の移動には主にエレベーターを使うことになる。一部の階にはエスカレーターもあるが数は多くない。ビルの各所に赤い扉があり、その扉に入ると機密文書を盗み出すことができる。取り忘れるとその階まで強制的に戻されてしまう。
スパイの攻撃方法は拳銃、ジャンプキック、ランプを頭上に落とす、エレベーターを使っての押しつぶしなど豊富。天井にあるランプを撃ち落とすと一定時間停電になるのも面白い。停電中は敵を倒した際のスコアもアップする。
敵は至近距離からも銃を撃ってきたりするので難易度は高い。速やかに下の階へ移動していかないと敵の攻撃が激しくなってしまう。

オズマウォーズ(新日本企画/ロジテック 1979年12月発売)
新日本企画(後のSNK)から発売された、固定画面のシューティングゲーム。
左右2方向に移動できる自機を操作し、単発のショットで敵を倒していく。当時としては敵の種類が多く攻撃も多彩、同時期に発売されたゲームではトップクラスか。
大きな特徴として、本作では残機制ではなくエネルギー制を採用している。シューティングやアクションゲームでは「3回ミスするとゲームオーバー」というシステムを採用する作品が殆どだったが、当時においてこのシステムはかなり珍しい。ゲームスタート時、およびボスキャラ撃破後に宇宙戦艦ヤマトにソックリな船が登場し、自機にエネルギーを補給してくれる。このエネルギーは時間とともに減少していくが、敵の攻撃を食らうと大幅に減少してしまい、エネルギーがゼロになるとゲームオーバーとなる。